高校生1年生の春、弱虫ペダルを始めて読んだ。緑と黄色のヤバイ感じの見た目の人(巻島さんですすみません)がいることしか知らなかったけど、漫画は何でも読むタイプだったので読んでみた。まず主人公がオタクという設定に惹かれた。私も運動部ながら体育会系のノリが個人的に得意じゃなかったのもあって、主人公の小野田くんにはかなり感情移入して読み進めることができた。1、2、3巻あたりが特に面白くて最初から読む手が止まらなかった。特に小野田君が今泉くんと初めて勝負をするシーンで「僕は友達いないから」と見開きで告白するシーンが今でも印象的で大好きだ。でも5巻あたりまで読んだ時点で「この漫画で推しが出来る気配はないな…」と謎の確信をしていた。(フラグ)しかし、合宿で小野田くんたち1年生の前に立ちはだかった2年生の1人、手嶋先輩(当時はそう呼んでいた)が今泉くんに対して、「中学の頃は同じレースによく出てた 覚えてねぇだろうな」と言うシーンを見た時、何かに落ちる音がした。読み進める内に「手嶋先輩、苦労人で才能がないタイプか…かなり好きかもしれない…」とは思ったものの、「でもこういう端キャラに惹かれちゃうの私くらいなんだろうなあ~」と思っていた。のちにこのキャラが人気投票で1位を獲得するとも知らず…。その後チーム2人結成のエピソードを読んだ私はいつの間にか「この2人にインターハイに行って欲しい…」と思ってしまった。しかし、2人の夢はこの年は叶わず、手嶋と青八木はサポートにまわることになった。ここで2人の出番は終了かと思われたが、合宿最終日、雨の中クリート(自転車の部品)が壊れ絶望する小野田くんに手嶋が現れ、自分の自転車から取ってきたクリートとシューズを貸してくれるのだった。この、雨の中折りたたみ傘をさして立っている手嶋の1枚絵でもう私の中で「この人好きかも」が、「もうダメだ好きすぎる」に変わった。そこからは早い。高校生の少ない小遣いで書店でコミックスを買い集めて連載されているところまで追った。ちょうどその頃56巻あたりが連載されており、手嶋が2年目インターハイ3日目で葦木場くんと山岳賞を競い合っている最中だった。推し(もう推しになっていた)に生涯初めての1番を取って欲しい─高校への登下校の間は「僕の声」(3期OP)を聞きながらそう願い続けていた。
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↑当時の本棚。お小遣いの限界までしか買えなかったので見事に推しがピンポイントで出る回しか買っていない。(今はちゃんと大人の財力で揃えてます)
話は変わるが、私は原作を読んでいる間は二次創作が一切見れないタイプだ。二次創作の解釈を原作を読む前に見るのが苦手なので、いつも原作を読み切って萌えが煮詰まった所で我慢できなくなり「そろそろ行くか」と覚悟(?)をして二次創作を読んでいる。弱虫ペダルに対しても同じだった。漫画を読んで、アニメを見て、ファンブックを読んで、原作を堪能しまくった後、ついに二次創作に手を出した。
そして驚いた。ひっくり返った。推しの二次創作があり得ないほどpixivに溢れているではないか。こんな供給の量、味わったことない…。そう思った。当時はあまり腐っていなかったし、推しのことを誰かとカプにしたいとも思っていなかったので、キャラクター名だけで検索していたのだがそれでも多い。消火器から水を飲まされてるような状況だった。結果、3日連続徹夜で高校に行った。1日目はpixivの海を泳いでいて、普通に気づいたら朝になっていた。当たり前だが授業中めちゃくちゃ眠かった。2日目は「今日は早く寝よう」と決意して布団に入った。無理だった。朝になっていた。仮病をつかうことを考えた。3日目は「今日こそ……今日こそ寝る……!」と意気込んだ。スクロールする手は止まらなかった。供給がありすぎた。学校へはほぼ遅刻した。
IHの3日目山岳賞の結果が出た頃、私はファンアートを描きたい、と強く思っていた。10枚ほど漫画やイラストを描きまくった。下手なりに描いている間は楽しかった。謎にTwitterを始めたら本格的にハマってしまうという焦りがあったのでどこにも投稿しなかった。(もう手遅れなのに……)そしてそのまま一年が経った頃、ある日ふとあんな絵描いてたな、と思い出しpixivに投稿した。心のどこかで二次創作は見たけど、自分で二次創作を始めたら原作をもう純粋に楽しめないかもしれないという気持ちがあったのかもしれない。まあそういう”自分ルール”を昔は持っていたし、守りながら過ごしていた。

↑2018年に描いた初めての弱虫ペダルのファンアート。自分にとっても大事な1枚。
そこからは受験や仕事などで忙しくなり、私はあまり特定の推しを作ることもなく二次創作もすっぱり辞めていた。6年ほど経ったころ、家にあった弱虫ペダルをふと手に取る機会があった。「あ、やっぱり面白いな」そう思った。そして気づいたらまた二次創作を始め、恐る恐るTwitterも中学生以来再開したのだった。そこから300枚ほど絵を描いた。昔は考えられなかったことだが、弱虫ペダルに再熱したこの2年間で3冊も同人誌を出すことが出来た。絵を描けない時期ももちろんあったけど、いつも二次創作は楽しかった。推しの手嶋純太がとにかく可愛くて(私の目には)ずっと萌えていた。なんか分からんが年月が経ってカプ要素ありの絵を描くことがメインになったのも大きな変化の1つだった。(もちろんカプ要素なしの漫画を描くのも大好き)少し大人になって財力も出てきたので昔は買えなかったグッズなども買えるようになって嬉しかった。(昔も昔でお金がない癖に手嶋のキーホルダーが出るまでガチャに5000円突っ込んだりしていたのだが。)
話は少し戻したいが、手嶋純太は1部の人間にはすごく深く刺さりやすいキャラクターだと思う。手嶋純太の性格はよくあるキャラクター付けをされた性格ではなく、多面体でとても人間味があると思う。努力家だけど気障で、陰気に見えて底抜けに前向きな面もあって、エリート嫌いだけど真面目に自転車をしている人間が好きで、二面性のある要素を掛け合わされて作られた性格だと思う。そういうキャラクター造形をしているので手嶋の解釈は人によって全く違うし、正解もなくて、だから私は手嶋純太というキャラクターにいわゆる”沼って”しまってるんだと思う。私も未だに手嶋を理解できていない気がしている。これは余談だが、私の他ジャンルの推しはジョジョ5部のブチャラティ、進撃のユミル、デスノートのメロなど自己犠牲の傾向が強いキャラクターが多く、手嶋もそれに当てはまるのかな、などと考えていた。自分の優しさ故に損をしているように見えるキャラクターに私は愛おしさを感じてしまうタイプだ。手嶋もとても優しい子だと思っているし、自己犠牲精神も強く、いつも笑って辛いことを誤魔化しているタイプだから、私は惹かれてしまう。

あまり2次元に没入しすぎは良くないと思うけど、手嶋が幸せなら多分私も幸せだと思う。それくらい手嶋純太が好きだ。健康でいてくれ。それ以上は求めない。嘘。進学先だけ教えてくれ。終わり。
読んでくださりありがとうございました!いいね、いつも励みになってます!またお会いしましょう!